【人生は攻略できる】これからの時代を生きる若者たちへ【おすすめビジネス本紹介】
こんにちは、KYです。
以前、本屋でこのようなタイトルの本を見つけました。
「人生は攻略できる」
このタイトルを見た時、皆さんはどう思うでしょうか?
「人生に攻略法が存在するなら苦労しないよ」
「こんな私でも幸せになれるのかな?」
本書は、今若く、これから社会に出る方や、20代のあなたに特に読んでいただきたい内容となっています。
人生には「必勝法」はありませんが、楽に生きていくための「攻略法」が存在します。
その差は「知っているか、いないか」のただそれだけの違いです。
それでは、「人生の攻略法」とはいかなるものかを見ていきましょう。
世界編1 人生はロールプレイングゲーム
大富豪の子供は本当に幸せか?
「大金持ちの家に生まれたら、何不自由なく幸せな人生を送れるのにな」
誰もが一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
しかし、これは本当にそうでしょうか?
とあるアメリカの幸福度に関する研究では、最も幸福度が低かったのは、「生まれた時から今までずっと貧しかった人」でした。
これは誰もが納得できる結果だと思います。
しかし、次に幸福度が低かったのは、「お金持ちの家に生まれて、今まで何不自由なく生活してきた人」だったのです。
なぜこのようなことが起きるのでしょうか?
それは、「変化がない」からです。
ここでは、幸福な人生の条件を以下の2つ挙げています。
-
マイナスからプラスに変化すること
-
最後がプラスで終わっていること
人生を「ロールプレイングゲーム」と例えると、最初がレベル1で、いくら頑張ってもいつまでもレベル1のままだったり、最初からレベル100で敵も一切出てこなかったりすると、面白くないのは当然ですよね。
1は、「徐々に強くなっていく主人公」を表していると言えます。
また、人間は過去よりも「今」にずっと大きく影響されます。
「昔すごい幸せで、今はすごい不幸だから足して2で割って普通かな」とは絶対になりませんよね。
2は「ピークエンド効果」といって、「終わりよければすべてよし」と日本では言われています。
人生は「物語」
波乱万丈の末にハッピーエンドというのは、物語の定番です。
物語をいろどるのは、良いことも悪いことも含めた「数多くの体験」です。
「若いときは失敗を恐れるな」とよく言われますが、これには科学的な根拠があります。
若いときには数多くの選択肢があるので、いくらでも挽回することができます。
逆に言えば、「若いときの失敗は、長い目で見れば何の影響もなくなる」ということになります。
「数多くの体験」を持っている人は、間違いなく幸福度が高くなるのです。
世界編2 「自分らしさ」は友だちのなかでつくられる
「自分らしさ」とは何か
何が「自分らしい」かと聞かれて、すぐに答えられる人は少ないと思います。
「自分らしさ」の特徴は、「自分らしくない」ことはすぐに分かり、その判断には何の迷いもないことです。
これは、あなたが自分を知らなくても、あなたの無意識が自分を知っているからです。
この無意識を、本書では「スピリチュアル」と呼んでいます。
すなわち、「自分らしい生き方」とは、「スピリチュアルが納得する生き方」のことです。
世界編3 「好きを仕事に」の法則
ヒトは異性から注目されるため、集団の中でキャラを立てて、自分を目立たせようとします。
そのための最も効果的な戦略は「得意なことに集中すること」です。
逆に言うと、得意でないことをどれだけ頑張っても目立てないので、得意でないことに対しては興味を失ってしまうのです。
得意なことで頑張ると、皆から褒められます。
そうするとますます好きになって、夢中になって頑張るようになります。
これが、すべての人の心を支配する「スピリチュアルの法則」なのです。
ここから分かることは、「圧倒的な努力ができるのは好きなことだけ」ということです。
世の中には「やればできる」という人がいますが、これはまったくのデタラメです。
それは、あなたのスピリチュアルが「そんなことやりたくない」と全力で抵抗しているからです。
「意識」が「無意識」に抵抗できないのは、膨大な脳科学の研究が証明しています。
すなわち、「やればできる」ではなく、「やってもできない」を前提として人生ゲームの攻略法を考えるべきなのです。
「好きなことはいくらでも頑張れる」のだから、好きなことを仕事にしているとき、ヒトは「自分らしく生きている」と感じます。
そして、「好きを仕事にする」方法は恐らく一つしかありません。
それは「トライ&エラー」です。
世の中にはたくさんの仕事がありますが、その中でも「向いているもの」と「向いていないもの」は分かるはずです。
なぜなら、あなたのスピリチュアルが「自分らしくない」ものを拒絶するからです。
そして後は、向いていると思ったものを次々と試していくしかありません。
向いていないと思ったものに時間をかけるのをやめ、偶然に選んだ「向いている仕事」を一生懸命にやることで、その仕事がどんどん好きになり、「天職」となるのです。
スピリチュアルが拒絶するもので妥協してはいけない
アップルの創業者スティーブ・ジョブズも、2005年にスタンフォード大学の卒業式で行われたスピーチで、以下のように述べています。
好きなことがまだ見つからないなら、探し続けてください。
決して立ち止まってはいけない。
本当にやりたいことが見つかったときには、不思議と自分でもすぐにわかるはずです。
すばらしい恋愛と同じように、時間がたつごとに良くなっていくものです。
だから、探し続けてください。
絶対に立ち尽くしてはいけません。
「好きなこと」はスピリチュアルが自然に見つけてくれます。
そして、先ほども書きましたが、「好きなこと」が見つかったら、後はそれに全力投球していけば、それが「天職」になるのです。
好きなことより得意なことを仕事にする
好きなことと得意なことが違っていたら、どうすればよいのでしょうか?
一般論としては、「好きなことよりも得意なことを選んだ方がうまくいく」とされています。
「得意だけど好きじゃない」ということはあまりないと思いますし、やっていくうちにどんどん好きになれると思うので、好きなこと=得意なことでない人は、得意なことを仕事にしてみてはどうでしょうか。
攻略編1 お金
お金持ちの方程式
お金持ちは、以下の数式で表すことができます。
お金持ち = (収入 - 支出) + (資産 × 運用利回り)
そしてこの方程式から、お金持ちになるためには3つの方法しかないことが分かります。
- 収入を増やす
- 支出を減らす
- 運用利回りを上げる
さらに、収入を増やす方法は2つしかありません。
- 金融資本を金融市場に投資する
- 人的資本を労働市場に投資する
金融資本とは「お金」のことで、人的資本は「働いてお金を稼ぐ力」のことです。
この2つの割合は、年齢とともに変わっていきます。
投資は元本が大きければ大きいほど効率が良くなります。
それならば、若いうちはより元本の大きい「人的資本」を活用した方が良いのはお分かりいただけるのではないでしょうか。
「生涯共働き」は最強の人生設計
人的資本を使って収入を増やす方法は3つあります。
- 人的資本を大きくする
- 人的資本を長く運用する
- 世帯内の人的資本の数を増やす
1はいわゆる「自己啓発」のことで、「もっと稼げる自分になる」ことです。
2は定年を遅らせることで、「より長く働く」ことを指します。
そして3が、「共働き」に該当します。
1は成功するかどうかが確実ではないのに対し、2と3は確実に収入を増やすことができます。
子育てがひと段落した40歳から20年間、妻がパートか非正規の仕事で年200万円の収入があれば、60歳までの20年間で計4000万円になります。80歳まで働けば8000万円にもなります。
夫も年300万円で定年後も仕事を続けているとすると、80歳で6000万円、妻と合わせると合計1億4000万円もの収入を得ることができます。
「人生100年時代」において、この1億4000万があるとないとでは、最後の20年間の「格差」は天と地ほどになるでしょう。
「生涯共働き」が幸福な人生を手に入れるための最強の人生戦略であることは間違いないでしょう。
「複利」は宇宙で最強の力
人生におけるちょっとした選択が、後になって大きな違いになっていることがあります。
物理学において「フィードバック効果」と呼ばれるこの現象は、「金融資本」を運用する上で重要な「複利効果」にも表れています。
誰でも億万長者になれる世界
アメリカの億万長者を調査したトマス・J・スタンリーは、「収入の10~15%を貯蓄に回す倹約を続けていれば、誰でも億万長者になれる」と言います。
正確には平均年収の倍の収入が必要ですが、これは「共働き」をすれば達成できます。
日本の平均的なサラリーマンの生涯収入は3~4億円なので、夫婦の生涯収入を6億円とすると、そのうちの15%を貯蓄すればそれだけで9000万円です。
10%の貯蓄率でも、年利3%程度で複利の運用をすれば、退職時の資産は1億円を超えているでしょう。
実際、総務省による日本における家計調査報告では、20世帯に1世帯が資産額1億円の「ミリオネア」世帯となっているそうです。
ゆたかな先進国ならば、このような努力と倹約だけで、誰でもミリオネアになることができるのです。
宝くじは「愚か者に課せられた税金」
社会に出てお金を増やそうと思ったときに、以下の3つだけはきちんと知っておきましょう。
- 宝くじは買わない
- マイカーもマイホームもいらない
- ウマい話は絶対に来ない
不合理な人がたくさんいる世界では、これらのことをしない、いわば「経済合理的に行動する」だけで、けっこう楽に生きていくことができます。
攻略編2 仕事
伽藍とバザール
OECD(経済協力開発機構)を含む10を超える調査によると、「日本のサラリーマンは世界で一番会社を憎んでいて、仕事に対して後ろ向きだ」というデータがあります。
本書では、「伽藍(がらん)」と「バザール」でこの原因を解説しています。
「伽藍」とは、壁に囲まれた閉鎖的な場所を指します。
「バザール」とは、誰でも自由に商品を売り買いできる開放的な空間を指します。
「バザール」では、誰でも商売を始められるので、普通に商品を売っていても、どんどんじり貧になってしまいます。
ただし、撤退するのも自由なので、失敗したことによる悪評はすぐにリセットすることができます。
ここでの最も有効な戦略は、「失敗を恐れず、ライバルに差を付けるような大胆なことをして一発当てる」です。
一方、「伽藍」では、競争率は低いものの、一度悪い評判がついてしまうと、それが消えないまま残り続けてしまいます。
ここでの最も有効な戦略は、「失敗するようなリスクはとらず、目立つことはいっさいしない」です。
会社や学校は典型的な「伽藍」であり、日本人は伽藍での「ネガティブゲーム」が非常に得意なのです。
日本人の平均寿命が延びた今、「将来の幹部かどうかの選別は30代で終わっている」といわれています。
伽藍の世界では、そこで振り落とされてしまった結果、定年が70歳だとすると、残りの30~40年は会社にしがみつくしかなくなってしまいます。
それはもはや「拷問」であり、日本人が会社を憎むのは当然の結果といえるのです。
スペシャリストに定年はない
伽藍だらけの日本において、ネガティブゲームに習熟した人たちと同じゲームで競争するのは最悪の戦略です。
そこで、スペシャリストがほとんどいない日本における最高の戦略は、「スペシャル」なものを持って「バザール」へ向かうことです。
そこでは激しい競争がありますが、失敗はまったく悪い評判になりません。
そればかりか、大失敗をすると、投資家から高く評価されて、より大きなチャンスがめぐってきたりします。
なぜなら、能力のない人間に大きな失敗などできないからです。
ユーチューバーとプラットフォーマー
「GAFA*1」は、「プラットフォーム」と呼ばれるビジネスの基盤を独占することで、莫大な利益をあげています。
日本の大企業の多くは、すでにGAFAのような「プラットフォーマー」の下請けとなってしまいましたが、これらの「プラットフォーム」が誰でも使えるようになった今、オリジナルのコンテンツで勝負しようとする「クリエイター」にとっては、これ以上ない素晴らしい時代となりました。
「ユーチューバー」がその代表例で、GoogleのサービスであるYouTubeを使えば、誰でも簡単に動画を配信することができるようになりました。
ブルーオーシャン戦略とニッチ戦略
ブルーオーシャン戦略(ニッチ戦略)とは、ライバルを蹴落として成功するのではなく、ライバルとライバルの間にある「小さなスキマ」を狙ったビジネスの事です。
小さなマーケットを開拓する手法なので、大企業がやっても割に合いません。
つまり、強力なライバルがいないということになります。
それでも、個人が億万長者になるくらいのパワーは十分に持っています。
グローバルなプラットフォームを活用すれば、お金を稼ぐのにもはや会社に頼る必要はなくなっていくでしょう。
攻略編3 愛情・友情
これまで色々なことを書いてきましたが、最終的に「人生を攻略する」ということは、金融資本、人的資本、社会資本(愛情や友情)を、自分自身の価値観に基づいて最適化することととらえています。
これらの資本が一つもない状態が「貧困 = 不幸」であり、少なくともどれか一つでもあれば、不幸にはならないということになります。
評判が利益を生み出す仕組み
インターネットやSNSの発達によって、「社会資本」とはベタな人間関係ではなく、「評判」のことだといわれるようになってきました。
「いいね!」やフォロワー数など、社会資本を見える化・数値化したものが「評判資本」です。
金融資本は人的資本からしか生まれませんが、評判資本についても、大きな人的資本(優れた仕事)からよい評判が生まれて、ネットで拡散されて多くの人が共有することで、大きな金融資本につながっていきます。
ギバーとテイカー
評判資本による「評判経済」がどんどん進化して、ネットで個人の評判がすぐに調べられるようになると、一人一人が自分の「評判」を持っていないと、誰からも声をかけてもらえないようになります。
そのような世界で生きていくためにはネットワークを作ることが大切です。
ネットワークを作るためには、「テイカー」ではなく、「ギバー」になることが重要です。
「テイカー」とは「受け取る人」で、「ギバー」とは「与える人」を指します。
これからは、面白い情報を教えたり、面白い知り合いを紹介できる人が、ネットワークをどんどん大きくしていくことができるようになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「どんなすごい攻略法が出てくるのだろう」と期待していた人にとっては、知らなくて驚いた部分もあるかと思いますが、その実は知ってしまえば「当たり前」のことが書かれています。
しかし、世の中は案外そのように「合理的でない」人がたくさんいます。
そのような世界で、いかに合理的に行動できるかが、人生を楽にしていくために重要となってきます。
これからの時代の変化に備えて、本書を読み、自分の人生戦略について見直してみてはいかがでしょうか。
では、また次回。